冬物語


板下公園に寄ってみると、冬菜の姿はなかった。


まっ待ってるわけねぇよ。


俺は、駅に向かって歩き出した。



駅近くの茂みで、男と女が絡み合っていた。


「話してよ。」


「お前が悪いんだからな。」


なんだ。喧嘩かよ。


男が女の腕を引っ張って逃がさないようにしていた。




< 61 / 82 >

この作品をシェア

pagetop