オオカミと父親 ひねくれた純愛(おまけの小話・その3)
「なに?それ?」

エドナには、味方になってもらったほうが、いいだろう。
教授がこれから、いろいろな体験をする上で、支援が必要だ。

「その、詳しい事は、
後で説明するけど、
彼女は、とても特殊な環境で
生きて来た。
だから、へんな行動や発言が、
あるかもしれないけど、

エドナ、あなたには、
アイリスの理解者になってほしいんだ」

エドナは腕を組んで、頭をかしげた。

「そうなの・・
でも、今晩のパーティは、あなたも出るのよ。
お父様は、仕事で取引先に
紹介するいい機会だと、言っていたし」

「ああ、でも出られても、最後の方かな」

俺は、アイリスを送って行かねばならない。

エドナは、紅茶ポットにお湯を注ぎながら
「彼女は、あなたと結婚する気持ちはあるの?
そのへん、どこまで進んでいるの?」

俺は盛り合わせの果物の中で、
ブドウをつまんだ。
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