オオカミと父親 ひねくれた純愛(おまけの小話・その3)
俺は、少し焦り気味で
「いや、俺のパートナーとして
一緒に、
女性同伴でなくてはいけないので、お願いできますか?」

教授は、首を横に振った。
「でも、この恰好じゃ無理だろう」

エドナが、にこやかに援軍モードに入った。
「それなら、私のドレスを貸すわ。
それに、今日アレクが行かないと、本当に困ってしまうの。

来たばかりで、こんなお願いを
するのは、申し訳ないけれど、
助けてくださるかしら?」

エドナもアイリスの隣に座った。

教授は俺とエドナに挟まれて、
いやとは言えない圧力を、感じたのだろう。

「そのっ・・私は、何もできないけれど」
教授がためらいながら、小さい声で言った。

「あら、大丈夫。アレクの隣に立っていれば、
後はアレクがうまくやるから、
ねぇ、アレク?」

さすが、エドナもやり手だ。
「ああ、1時間くらいで帰るから、大丈夫だ」

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