妖の街で出会ったのは狐の少年でした
88話 ホワイトデー?
卒業式が終わり、私は宿で働く日々を過ごす。
そして明日は3月14日。ホワイトデーなんだが、
バレンタインもなかったからホワイトデーもないんだろうな。
私はあげる相手ももちろんもらうこともなかった。
「なんか今日は一段と疲れたな」
そう呟いて部屋に戻ると机の上に、小さな箱と手紙が置いてある。
元気にしてるか?オレは料理店で働いている。
学費は自分で出すって約束だから。
働くって大変なんだなって身に染みて感じてる。カズハとロクも
こんな感じで学校と宿を行き来してたんだなって思う。
覚えることもやらないいけないことも多いから大変だけど
自分で決めた道だから後悔していない。
そうそう、こっちの方でホワイトデー?っていうやつが明日あるらしい。
のぼり旗に大切な人へって書いてあってふとカズハ達が浮かんだから、
送ることにした。1日早いけど、
ハッピーホワイトデー
「ま、まぁ合ってるけど」
ほんとは恋愛的に大切な人って意味だけど、解釈は人それぞれだし。
箱を開けると、クッキーだった。いちご、プレーン、ココア
が綺麗に並んでいる。
「私も後でお返ししよう。」
いちご味を口に運ぶと、甘酸っぱさが広がる。
「明日も頑張ろう」
カズハ様の部屋へ行く前自分の部屋へ戻ると、机に箱と手紙が。
手紙を読むと、どうやら明日はホワイトデーらしい。
ジュンは解釈を間違えたのか、俺にも送ってくれた。
まぁどんな理由であれ贈り物は嬉しい。後で何かお返しをしよう。
箱を開けると、
「マドレーヌ?」
綺麗な焼き目のついたマドレーヌが
入っていた。
ほのかにバターの香りがする。
暖かくなる頃、私はカケルと魚を釣りに行く。
大量とまではいかないが、満足するほど釣れた。
魚を釣りおわり家へ帰ると、母さんが寄ってくる。
母さんはニコニコした顔で、小さな声で
「お返しはちゃんとしなさいね」
と言って、通り過ぎていく。
(お返し?)
家に入ると、手紙と可愛らしい箱。
なんか前にもあったな。
手紙には街を出て、学校近くの部屋で暮らしていること、
学費のために働いていることが書いてあった。
箱を開けると
「キャラメル?」
箱の中には小さく切ったキャラメルが敷き詰められている。
付属のプラスチックの針で一つ食べる。
少しずつ溶けてくるにつれミルクと砂糖の柔らかい甘さが広がる。
「おいしい」
「みんなのところに届いたかな」
オレは、働き終わり帰り道に呟く。
今日はホワイトデー。至る所に恋人達を
見る。
まぁ、オレにはあまり関係ないかな。
部屋に着いたら家事して、少し勉強もしないとな。
正直、学校が始まったらもっと大変になると思う。
「よし、もっと頑張ろう」
部屋に着くと机の上に、箱と小袋と瓶が置いてある。
宛名に書かれたオレの名前、筆跡が微妙に違う。
たぶん箱がロク、小袋がカズハ、
瓶がナツキ。
一つずつ開けていく
箱には、マドレーヌ
「同じものが返ってきた」
思わず吹き出す
小袋にはクッキー
「またかよ」
この流れはナツキからはキャラメルかな
「え、飴?」
瓶には飴が入っていた
少し拍子抜けしてしまう。
「お返しほしくてあげた訳じゃないのに」
そう言いながらもオレの頬は緩む
そして明日は3月14日。ホワイトデーなんだが、
バレンタインもなかったからホワイトデーもないんだろうな。
私はあげる相手ももちろんもらうこともなかった。
「なんか今日は一段と疲れたな」
そう呟いて部屋に戻ると机の上に、小さな箱と手紙が置いてある。
元気にしてるか?オレは料理店で働いている。
学費は自分で出すって約束だから。
働くって大変なんだなって身に染みて感じてる。カズハとロクも
こんな感じで学校と宿を行き来してたんだなって思う。
覚えることもやらないいけないことも多いから大変だけど
自分で決めた道だから後悔していない。
そうそう、こっちの方でホワイトデー?っていうやつが明日あるらしい。
のぼり旗に大切な人へって書いてあってふとカズハ達が浮かんだから、
送ることにした。1日早いけど、
ハッピーホワイトデー
「ま、まぁ合ってるけど」
ほんとは恋愛的に大切な人って意味だけど、解釈は人それぞれだし。
箱を開けると、クッキーだった。いちご、プレーン、ココア
が綺麗に並んでいる。
「私も後でお返ししよう。」
いちご味を口に運ぶと、甘酸っぱさが広がる。
「明日も頑張ろう」
カズハ様の部屋へ行く前自分の部屋へ戻ると、机に箱と手紙が。
手紙を読むと、どうやら明日はホワイトデーらしい。
ジュンは解釈を間違えたのか、俺にも送ってくれた。
まぁどんな理由であれ贈り物は嬉しい。後で何かお返しをしよう。
箱を開けると、
「マドレーヌ?」
綺麗な焼き目のついたマドレーヌが
入っていた。
ほのかにバターの香りがする。
暖かくなる頃、私はカケルと魚を釣りに行く。
大量とまではいかないが、満足するほど釣れた。
魚を釣りおわり家へ帰ると、母さんが寄ってくる。
母さんはニコニコした顔で、小さな声で
「お返しはちゃんとしなさいね」
と言って、通り過ぎていく。
(お返し?)
家に入ると、手紙と可愛らしい箱。
なんか前にもあったな。
手紙には街を出て、学校近くの部屋で暮らしていること、
学費のために働いていることが書いてあった。
箱を開けると
「キャラメル?」
箱の中には小さく切ったキャラメルが敷き詰められている。
付属のプラスチックの針で一つ食べる。
少しずつ溶けてくるにつれミルクと砂糖の柔らかい甘さが広がる。
「おいしい」
「みんなのところに届いたかな」
オレは、働き終わり帰り道に呟く。
今日はホワイトデー。至る所に恋人達を
見る。
まぁ、オレにはあまり関係ないかな。
部屋に着いたら家事して、少し勉強もしないとな。
正直、学校が始まったらもっと大変になると思う。
「よし、もっと頑張ろう」
部屋に着くと机の上に、箱と小袋と瓶が置いてある。
宛名に書かれたオレの名前、筆跡が微妙に違う。
たぶん箱がロク、小袋がカズハ、
瓶がナツキ。
一つずつ開けていく
箱には、マドレーヌ
「同じものが返ってきた」
思わず吹き出す
小袋にはクッキー
「またかよ」
この流れはナツキからはキャラメルかな
「え、飴?」
瓶には飴が入っていた
少し拍子抜けしてしまう。
「お返しほしくてあげた訳じゃないのに」
そう言いながらもオレの頬は緩む