妖の街で出会ったのは狐の少年でした
9話 学校
「昨日は本当にごめんなさい。」
ナグモさんが私の部屋に来て、謝罪している。土下座をして
「ナグモさんは悪くありません。私がぼーっとしてたから。」
「監督不行き届きの私の責任だわ」
「そんな、顔あげてください。ナグモさん。ミズキさんもロクも助けてくれたので大丈夫ですよ」
「でも・・・」
「ナグモさん。私は自責や謝罪が聞きたいんじゃありません。これからのことを話したいんです。それに私には頼りになる使いがいますから。」
ロクの方に顔を向けると腕を組み、そっぽを向いていた。しっぽは揺れている。
「ロク、これからもカズハのこと頼みましたよ。」
「はい、ナグモ様」
ロクは組んでいた腕を解き、私たちに向き直る。
「そういえばそろそろ学校が始まるころね。カズハの手続きはもう終わっているの」
「え?」
「あれ、言ってなかったけ?この街にも学校はあるんだよ。今までは秋休み中だったんだ。」
「そ、そうなんですか」
「ちなみにカズハ様を入れて15人の少数なのでひとクラスしかありません。」
「そうなんだ。」
うまくやれるか心配しながら挑んだ
登校日。ロクに案内され教員室につく。
「では、失礼します。」
「ありがとう」
ロクにお礼を言い、教員室に入る
すると、ドア付近にある鈴が鳴り
中から体格のいい鬼の先生が出てきた。
「はじめまして。校長のツキナです」
怖い表情に若干
怯えながらも自己紹介をする
「はじめまして、転入生のカズハです。よろしくお願いします」
しばらくわたしを見ていたが振り返り、
「ヨナガ先生、ヨナガ先生!この子ワタシの顔を見ても逃げないし泣かない。」
唖然としていると奥から鴉天狗の先生が出てきた。
「ツキナ先生は表情が怖いんですよ。
子供が好きだから校長になったって逃げられたり泣かれたりしたら意味がないんですよ。はじめまして。
転入生のカズハさん。担任のヨナガと申します。以後お見知り置きを」
「よろしくお願いします。」
ツキナ校長先生が手を出してほしいというのでおずおずと出すと飴をくれた。
私はお礼を言い飴を制服のポケットにしまう。
そろそろ教室に行きましょうとヨナガ先生が言うのでついていく。
名前を呼ばれ振り返ると、ツキナ校長先生が手を振っていた。私は会釈をして、教室に向かう。
「はじめまして、カズハです。仲良くしてくれたら嬉しいですよろしくお願いします」
挨拶もそこそこにして、指定された席に着く。ほとんどが10~12歳で最年長は私とロク、あとろくろ首の少年ジュンだけだった。授業はわからないだらけで、先生に聞くことが多かった。少しずつ頭に叩き込んでいこう。
休み時間になり、子供達が集まる。
「カズハおねーちゃん、あそぼう」
おねーちゃん、一人っ子だった私には新鮮だった。
「いいよ、何して遊ぶ?」
「かくれおに!」
「いいよ、みんなでやろう。ロクもやる?」
振り返りロクに聞いた途端、賑やかだった雰囲気が水を打ったように静まる。
私、また失言してしまったのか?
冷や汗が流れるのを感じる。
座敷童の女の子が言った。
「ロクおにーちゃんはダメだよ」
ナグモさんが私の部屋に来て、謝罪している。土下座をして
「ナグモさんは悪くありません。私がぼーっとしてたから。」
「監督不行き届きの私の責任だわ」
「そんな、顔あげてください。ナグモさん。ミズキさんもロクも助けてくれたので大丈夫ですよ」
「でも・・・」
「ナグモさん。私は自責や謝罪が聞きたいんじゃありません。これからのことを話したいんです。それに私には頼りになる使いがいますから。」
ロクの方に顔を向けると腕を組み、そっぽを向いていた。しっぽは揺れている。
「ロク、これからもカズハのこと頼みましたよ。」
「はい、ナグモ様」
ロクは組んでいた腕を解き、私たちに向き直る。
「そういえばそろそろ学校が始まるころね。カズハの手続きはもう終わっているの」
「え?」
「あれ、言ってなかったけ?この街にも学校はあるんだよ。今までは秋休み中だったんだ。」
「そ、そうなんですか」
「ちなみにカズハ様を入れて15人の少数なのでひとクラスしかありません。」
「そうなんだ。」
うまくやれるか心配しながら挑んだ
登校日。ロクに案内され教員室につく。
「では、失礼します。」
「ありがとう」
ロクにお礼を言い、教員室に入る
すると、ドア付近にある鈴が鳴り
中から体格のいい鬼の先生が出てきた。
「はじめまして。校長のツキナです」
怖い表情に若干
怯えながらも自己紹介をする
「はじめまして、転入生のカズハです。よろしくお願いします」
しばらくわたしを見ていたが振り返り、
「ヨナガ先生、ヨナガ先生!この子ワタシの顔を見ても逃げないし泣かない。」
唖然としていると奥から鴉天狗の先生が出てきた。
「ツキナ先生は表情が怖いんですよ。
子供が好きだから校長になったって逃げられたり泣かれたりしたら意味がないんですよ。はじめまして。
転入生のカズハさん。担任のヨナガと申します。以後お見知り置きを」
「よろしくお願いします。」
ツキナ校長先生が手を出してほしいというのでおずおずと出すと飴をくれた。
私はお礼を言い飴を制服のポケットにしまう。
そろそろ教室に行きましょうとヨナガ先生が言うのでついていく。
名前を呼ばれ振り返ると、ツキナ校長先生が手を振っていた。私は会釈をして、教室に向かう。
「はじめまして、カズハです。仲良くしてくれたら嬉しいですよろしくお願いします」
挨拶もそこそこにして、指定された席に着く。ほとんどが10~12歳で最年長は私とロク、あとろくろ首の少年ジュンだけだった。授業はわからないだらけで、先生に聞くことが多かった。少しずつ頭に叩き込んでいこう。
休み時間になり、子供達が集まる。
「カズハおねーちゃん、あそぼう」
おねーちゃん、一人っ子だった私には新鮮だった。
「いいよ、何して遊ぶ?」
「かくれおに!」
「いいよ、みんなでやろう。ロクもやる?」
振り返りロクに聞いた途端、賑やかだった雰囲気が水を打ったように静まる。
私、また失言してしまったのか?
冷や汗が流れるのを感じる。
座敷童の女の子が言った。
「ロクおにーちゃんはダメだよ」