火の力を持つ国王様は愛も熱い
プロローグ



~エドワード王専用浴室にて~



「おい……顔隠してないでちゃんと洗えよ……仕事だろ?」

「は…はいっ…申し訳ございません……」



エドワード王様の専属使用人に任命されて初めてのお風呂のお時間。



浴槽に浸かるエドワード王様のお身体を洗う事になってしまったけれど、主に雑務しか任されて来なかった私は戸惑っていた。



それにエドワード王様のお身体が逞しく、引き締まっていてとても綺麗で、それでいて色気もすごかった。



エドワード王様は昔からお風呂に他者の手伝いを必要としないので、お着替え等の用意だけと聞かされていたのに話が違う……


「子供の頃何度も一緒に風呂入っただろ、今更何を恥ずかしがっているんだ?ほら、目隠しするなよ」


グイッ


エドワード王様に目を覆っていた手を引かれた拍子に泡で滑りやすくなっていた床に滑ってエドワード王様の上に転んでしまう。


「ひゃっ……わっ!申し訳ございませんっ」

「エマ…?風呂の時間になってから全然仕事出来てねぇな?」

「ぅ…あ……申し訳ございません……あの……私……」

「罰としてこのまま一緒に風呂に入れ」

「へ…?」


そのまま腰を引かれてしまって、何とエドワード王様と同じ浴槽の中に入ってしまった。


「エドワード王様っ!いけません!」

「風呂なんだから服も脱げ」



王様の専属使用人って……もしかして……?



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