火の力を持つ国王様は愛も熱い
国中が大盛り上がりの中、宴が終わって私達が自室に戻れたのは深夜になってからだった。
「はぁ…結婚式っていうのは大変だな」
「お疲れ様、エドは特に大変だったもんね…明日は休暇もらってるしゆっくりお風呂に入って休んで?」
そう言うとエドに後ろからギュッと抱き締められて、ドキッとする。
「…ゆっくり休んでる場合じゃないだろ?今夜は俺とエマの結婚初夜ってこと忘れてないよな」
「忘れてないけど、疲れてない?」
「俺は問題ないが…すまん、エマは疲れてるよな」
「ううん、エドに愛してもらう準備出来てるよ…ンッ」
そう言うとエドに唇を奪われる。
「よし、まずは一緒に風呂に浸かってからだ」
エドは私をお姫様抱っこで浴室へと連れて行った。
浴室の時間を終えると、身体も拭かないまま抱き上げられた状態で寝室のベッドへと流れ込む。
ベッドの上に降ろされると恥ずかしくて私は顔を手で覆った。
浴室で最後までしてしまいそうなくらいエドからたっぷり身体を可愛がられてしまった。
「ンー…浴室明るくて恥ずかしいって言ってるのに…いっぱい恥ずかしいところ…」
「フッ…恥ずかしがってるエマを見るのも至福だからな?」
エドはまたキスをしながら私の太腿に指をすっと滑らせる。
「ひぁ…」
「ほら、風呂での愛撫が効いてもう身体がとろけてるな」
唇が離れて、エドの水に濡れている肌と逞しい身体があまりにも色っぽくて心臓がうるさくなると同時に身体も火照る。
最後までした事がないとはいえ、その前までは何度もしているせいか私の身体の事は全部わかっているかの様にエドが触れるところ全てが気持ち良い。
エドの愛撫が続き、脚を開かされるとついにその時が来たと実感する。
「エマ…ハァハァ…いいか?」
「ん……」
エドは私の手の甲にキスをする。
「途中で止められないから痛かったら俺の背中を引っ掻いて良いからな」
「痛くても平気…エドの事受け入れたい」
「エマ…愛してる…」
ついにエドと繋がる…
「痛ッ…」
「だ、大丈夫か?抜いた方が良いか?」
エドは途中で止められないと言っていたけど、私が痛がる度に中断する。
「ンーッ…大丈夫だから…来て」
「そうか…?行くぞ」
エドと完全に繋がると不思議な感覚に襲われる。
まるで水のベッドに浮かんでいるかのように体がフワフワして…不思議と暖かくてすごく気持ち良い…
初めてだから分からないけど、多分こういう行為の気持ち良いとはまた違う気持ち良さだ。
「…なんだ……これ……すげ………めちゃくちゃ気持ち良い……快感的なのじゃなくて…いや!快感的なのもあるけどな?よくわかんねぇけど…全身が何かに包まれてるみたいな」
「…エド……私も同じ感覚…」
「……そうだ、文献で読んだことがある…水の力と他の力が交わる時、言葉では表せられないほどの快楽を得られるとあったが…これが…」
「そんな文献載ってる本あった?」
私は自分の力を知る為にも水の力に関する書物はどの本でも読む事を許されていて、あまりに残酷な物や性的な物以外はほとんど読んでいた。
「まぁ、エマは読んでないかもしれないな…」
「あ、そういう本で見たんだぁ?」
私は少し恥ずかしそうなエドをわざと茶化すようにそう言った。
するとエドは私の手を握って唇を重ねた。
「ンッ…」
「も、もういいだろ!?こんな状態で悠長に話してる余裕ないからな?まだ終わってないぞ」
エドがそう言うとベッドが軋む音が響く…
初めて恋をした大好きなエドと身も心も繋がることが出来てとてつもなく幸せで宝物のような時間だ。