火の力を持つ国王様は愛も熱い
すると、ジョシュア様はキチッとお辞儀をする。
「…ルーナ姫様、お会い出来て光栄です。ジョシュア・ラウザーと申します」
あ、喋ると高貴な雰囲気のある方だった…
アリスはずっとジョシュア様の事をニコニコしながら見ていて、ジョシュア様の事がすごく好きなのがよくわかる。
「さっきルーナのご両親にもご挨拶したんだ~!そろそろ席着こう?」
アリスはそう言ってジョシュア様にエスコートされながら席へと向かった。
「アリスはジョシュアがいるとずっとベッタリくっ付いてるからあの光景すぐに見慣れると思うよ」
「そうなんだ…」
アクアはこっそりそう教えてくれた。
ジョシュア様はさっきは堅い表情していたけど、席に座ってアリスと話している姿を見ると穏やかな表情でアリスの事を愛しそうに見ていて、二人は相思相愛なんだと感心した。
晩餐会が始まり、この場でアヴァンカルド王国とライマーレ王国は友好関係を築く事が宣言された。
しかし…こんなに暖かく歓迎してくださるアヴァンカルド王国に対してうちの国は見栄を張り続けるのだろうか。
見えを張れば張るほどうちの国の生活はくるしくなるばかりだというのに。
これからの母国が心配で仕方ない…