火の力を持つ国王様は愛も熱い
アクアと談笑しているとお開きの時間になり、解散となった。
お城の外までお父様とお母様を見送る。
「いやぁ、アヴァンガルド王国がここまで豊かな王国だとはな」
「本当ね、人柄も良い方ばかりでルーナ、あなたここで暮らせるなんてラッキーじゃない」
「…感心してる場合じゃないよ、見栄張り続けてこれからどうするの?」
「何、そこはこのライマーレ王国国王のお父様が上手いことやるから問題ない」
「そうよ、そんな心配よりも貴方はここで仕事でも結婚でもいいからアヴァンガルド王国との強い繋がりを作る事に集中しなさい」
「…くれぐれも無理し過ぎて崩壊させないようにね。道中お気をつけて」
お父様とお母様は国へ帰って行った。
それから3日後。
学校が始まり、初めて制服というものを着る。
来年には学校を卒業する年齢になるから、一年着られないと思うとちょっと寂しい。
動きやすくて可愛くて朝制服を着るとクローゼットの鏡で何回も見てしまう。
そうだ!アリスとアクアと一緒に学校行くんだった!
急いでエントランスへ行くと二人は既に待っていてくれてて、制服姿の二人も絵画の様に美しい…
「ルーナ、おはよう」
「おはよー!」
「おはよう、遅くなっちゃってごめんね」
「ううん!全然遅くないから大丈夫だよ!ルーナ制服似合ってて可愛いー!」
「制服が可愛いから…」
「本当に似合ってて可愛いよ」
アクアが微笑んでそう言うと今日も朝からドキドキしてしまう…
お城の外に停まっている馬車に乗り込んで学校へと向かう。
アクアは勉強しているのか馬車の中で何かの本を読んでいる。
「よくこんな揺れる馬車の中で本読めるよねー!酔って気持ち悪くなっちゃうよ?」
「あった!ルーナのアンバーの瞳ってこれのことじゃない?ゴールデンイエローって言ってすごく希少な瞳の色で富をもたらすと言われている縁起の良い瞳らしいよ」
富をもたらすね…
残念ながらその言い伝えは外れているみたいだ。
うちの一族みんなこの瞳の色だけど、王族なのに全然富もたらしてないし…そんな事言えないけど。
「へぇ!ルーナの瞳ってすごいんだ!琥珀色で綺麗だもんね!」
「ちょっ…二人で私の瞳に注目しないで!そんなに見られると恥ずかしいから!」
学校までの道中私の瞳の色の話題で大盛り上がりしてしまった。