火の力を持つ国王様は愛も熱い


「わぁ!エドの顔赤くなっちゃったよ?」

「いちいち言わなくていい!わかってる!悪い……ちょっと窓の近くで冷やしてくる」


エドは一緒に入っていた毛布から出て暖炉から離れた窓の方へ行ってしまった。



……嫌だったのかな?



でも、学校でエドと同じクラスの子達はいつもエドにキスするんだ。



それを考えると何だかモヤモヤする。



感謝の気持ち伝えてるだけなのに。




エドが遠くにいると、薄暗い中外は吹雪で隙間風が入ってくる音がおばさんの家で過ごしていた夜の寒い廊下を思い出してしまう。


エドが近くにいないだけでこんなに不安な気持ちになっちゃうんだ…


怖くなってしまって私は毛布に包まったままエドのところへ怪我をしている足をかばいながら歩いてエドの腕を掴んだ。


「ん?どうした?ここは寒いから暖炉の傍にいろよ…足も痛めてるだろ」

「……エドも一緒がいい」

「怖いのか?……しばらく吹雪は止みそうにないから朝まで待つ。起きてるとお腹空くから早めに眠ようか」

「うん…」


エドは私の事を抱き上げて暖炉の前に戻るとまた一緒に毛布に包まって手を繋いで一緒に横になった。



……やっぱりエドがいてくれると安心する。



私達はまだ子供だから一緒にいられるけど大人になったらエドと一緒に居られなくなるのを理解するようにモニカお姉さんに言われた事がある。


エドは大人になったら王様になるすごい人なのはわかってる……無理なのは分かってるけどこのままエドとずっと一緒にいたいな。



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