火の力を持つ国王様は愛も熱い
寝息が聞こえる……
もしかして部屋間違えちゃったのかな?
どちらにしても寝てる間に静かにベッドを出よう…
そろそろとベッドを出ようとした時だ。
ガバッ
寝ていた人が突如私の事を抱き寄せた。
「ひぁっ…」
その腕は逞しく力強かった。
そして、ぎゅっと抱きしめられた時ハッとした。
「エドッ…あ、エドワード王様…?」
「zzz……んぁ?やべ…寝ちまった…」
声を聞いてハッキリとわかった。
前よりも声は低くなっているけどエドワード王様に間違いない。
私は急いで起き上がってエドワード王様の方を向いた。
「ど、どうして…こんな所におられるのですか?どうしよ…えっと……私ネグリジェのままで…」
「そのままでいい。俺が勝手に…なんだ?夜這い?に来たんだ」
「……夜這い?ですか?」
夜這いって何だろう?
夜に尋ねて来る事かな?
「男が夜に女に会いに行く事らしいが…俺もよくわからん。とにかく、俺が王になった事知ってるか?」
「はいっ…それはもちろん」
暗くてお顔は見えないけどエドワード王様がすぐ目の前にいるなんて嬉しくて胸が熱くなる。
「なら話は早い。エマを俺の専属使用人に任命する」
「………へ?」
「へ?じゃない。俺様が直々に任命しにきてるんだぞ…本当は子供の頃から希望を出てたいて通らなかったが王になった俺の言う事は絶対だからな。とはいえ、王専属の使用人の絶対条件として学校の卒業があったから卒業するまで待っててやったんだぞ」
「そんな…あのっ……私……少しでもエドワード王様のお近くで働けたらと思ってました…でも……専属だなんて近過ぎます……雑務しかやった事のない私には無理です」
「俺の近くで働けるんだから希望通って良かっただろ。そういう訳だから今夜は昔みたいに一緒に寝………」
エドワード王様はそう言って私の肩を抱いて押し倒した。