火の力を持つ国王様は愛も熱い
エドワード王様のお部屋に入り、私は改めて挨拶をした。
「本日より宜しくお願い致します。至らない点がございましたらすぐに仰って頂けたらと思います」
「あぁ、宜しくな。二人の時は畏まらなくていいぞ」
エドワード王様はそう言って優しく笑った。
体は逞しくなったけど、昔と変わらない…そうだ、お仕事ちゃんとしなくちゃ!
「エドワード王様、この後ですが水門の視察となります。御支度ください」
「あぁ…それじゃあ早速だが着替えの手伝いを頼む」
「は、はい!畏まりました」
お着替えのお手伝いは水門は山道を歩くから動きやすい服装を…服を用意しようとするとエドワード王様のベッドの上に条件通りの服が無造作に置かれていた。
初めてだから既に出しておいてくれてたのかな…?
「エドワード王様…こちらの衣服でしょうか?」
「そうだ、持ってきて着替えの手伝いをしろ」
…ん?
エドワード王様は自身の事を他人に触られるの嫌なんじゃなかったっけ?
「ほら、俺の服を脱がせろ」
「えっ…で、でも…エドワード王様は他人に触られるのはお嫌いだとお伺いしております…」
「…人による。エマには脱がして欲しい」
エドワード王様は少し恥ずかしそうに視線を外してそう言った。
う……どうしよう……胸がキュッとしちゃった…。
ダメダメ!エドワード王様は慣れない私にお仕事をさせてくれようとしてるのに…ドキドキしたら駄目。