火の力を持つ国王様は愛も熱い
「……エマ……俺はもう駄目だ……ハァハァッ……部屋を出ろ……最後にエマの顔を見れて良かった……」
私は横たわるエドワード王様を抱き締めた。
「出ません……私はどうなろうと最後までエドワード王様といます……うゥッ……でも……ごめんなさい……エドワード王様は私の事いつも暖めて助けてくれたのに……私はエドワード王様を助けられなくて……」
流石に人より体温が低いだけではこの状態のエドワード王様を冷やす事も出来ず、無情にもエドワード王様の体温はどんどん上がっていきエドワード王様の着ていた服は燃えていった。
そして抱き締めている私の衣服も燃えていく。
「……エマ……頼むから……ハァッ……まだ間に合う……出て行ってくれ……エマを燃やしたくない……」
いつものエドワード王様なら私なんか簡単に振り解けるはずだけど、立ち上がる事も出来なくなっていて力を振り絞る事すら出来ないようだった。
「エドワード王様……愛しております……ずっとお側に居させてください」
私は弱々しいエドワード王様をギュッと抱き締めた。
「エマ……俺も……愛して………」
衣服が燃え尽きて、私の体も焼けていくと思い火傷の覚悟を決める。