火の力を持つ国王様は愛も熱い
しかし、エドワード王様と密着しているところは燃えるように熱いのは確かだけれど私の体は一向に焼ける気配がない。
……何かがおかしい?
片方の手で自分の頬を触ると、こんな焼けそうなのにひんやりしている。
すると、エドワード王様の体に力が入らなくなったのを重さで感じた。
もうかなり衰弱をしている。
この時自分でも何を考えていたのか分からない。
私は意識のなくなっているエドワード王様の手を握り、エドワード王様の唇に自分の唇を重ねていた。
すると、エドワード王様の体温が下がっていくのを肌で感じる。
そして握っていたエドワード王様の手に力が入り、握り返してくれて目を覚ました。
「………な……何が……起きたんだ?」
「エドワード王様ッ……」
「???」
目を覚ましたエドワード王様に抱き着くと、エドワード王様は抱き締めてくれた。
「よ、よくわからねぇけど……助かったのか?っつーか、この部屋にいて何でエマの体ひんやりしてるんだ!?」
「ふぅゥッ……良かったぁ……」
エドワード王様が助かった事が嬉しくてまた涙が溢れてくる。