火の力を持つ国王様は愛も熱い


「直系の王家はどうかしてるわ!兄弟そろって王族に相応しくない子娶って…将来が思いやられるわ」

帰り際にあのおばさんは私にわざと聞こえるようにそう言った。

そう言われると少し心に刺さる…

完全に余計な事言っちゃった…。
明日からカイルいないのにここでの生活に響いたらどうしよう…

「あの人の言う事は気にしなくていいよ。折が合わない親戚もいるもんだからね、僕もあの人達とは意見合わないから。兄上の結婚誰よりも先に祝ってくれてありがとう」

ローレンス様は私の背中に手をポンと置いてそう言った。

「べ、別に…ローレンス様に御礼言われるような事してません」

そう言ったけど、ローレンス様が声を掛けてくれた事に心が救われていた。

ローレンス様は私の自室まで送ってくれた。

「僕の自室隣りだから何かあれば夜中でも声掛けてもらって大丈夫だから。寂しくなった時も呼んで構わないよ?」

「小さい子じゃないからそんな事にはなりません」

「ふふっ…それじゃ、おやすみ」

ローレンス様はそう言って私の手の甲にキスをする。

「あ…あの……その……今日は色々良くして下さってありがとうございました……プレゼントも…」

「僕の大事なお姫様だから当然だよ。これからもよろしく」

そう言って最後に頭を撫でてくれた。




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