火の力を持つ国王様は愛も熱い


カーテンの隙間から射し込む朝日の光で目が覚める。

目を開けると目の前には寝顔さえも綺麗に整っているローレンス様のお顔があった。

この見た目で優しいとかズル過ぎない?
あんな酷い態度取った出会いから一緒に寝る事になるなんて思いもしなかった。

寝顔ずっと見てても飽きないな…

ローレンス様の寝顔を見てるとローレンス様も目を覚ました。

まだ眠そうにとろんとした顔が可愛い…

「ン………あ、リリィ姫起きてたんだ…おはよう」

「……おはようございます」

まだ寝ぼけているのかローレンス様は横になったままジーッと私の顔を見つめてくる。

「……寝起きのリリィ姫も可愛い…キスする?」

「キ…!?」

あ…昨日の額にしたアレね!?

もう動揺なんてしないんだから!

「…してもいいけど!?……ン!?」

ローレンス様の顔が近付いたと思ったら…なんと、唇が重なっていた。

ビックリし過ぎて時が止まったみたいになる。


「うぁっ…き、キスしたぁ…」

「していいって言ったじゃん」

「だってぇ、昨日額だった!初めてだったのに!」

私は怒っているのにローレンス様は笑いながら頭を撫でてくる。

「大丈夫だよ。今後、後にも先にもリリィ姫のキスの相手は僕だから」

「そんな事ないもんっ…着替えるから出てって!」

「ははっ…ごめんごめん。今度はロマンチックな場所でね?」

「もうしないっ」

ローレンス様を部屋から追い出して扉を閉める。

もうっ……顔熱い……昨日ずっと一緒にいたせいで頭の中ローレンス様でいっぱいになっちゃうし!最悪!


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