火の力を持つ国王様は愛も熱い
王族の婚約者
~エマside~
リリィ姫様のお付のカイル様をお見送りした後、今日のエドのお仕事は簡単な事務仕事だけでのんびり出来る日。
わかってはいたけど、エドとの結婚は平民の私では納得のいっていない方もいる。
覚悟はしていたけど、問題を目の当たりにすると凹んでしまう。
もっと強くならないと…
カイル様のお見送りが終わった後、エドと共にエドのお母様のお墓へ行き正式に結婚が決まった事を報告した。
エドのお母様は元々お体が弱く、ローレンス様を産んで間もなく亡くなられてしまった。
小さい頃孤児同然の私に対してもエドとローレンス様と同じ様に可愛がってくれてとても優しい方だった。
お墓へ報告を済ませ、エドの自室へ戻り扉を閉じた瞬間エドは突然私を抱き上げた。
「へ!?何!?エドっ」
ベッドの上に下ろさせるとエドは私の上に跨った。
「今日の口付け…まだだったよな?」
「嘘だよ…朝したよ?」
「そうだったか?じゃあ明日の分だな」
「…ン」
エドと唇が重なると手を握ってくれて、口付けが深くなる。
唇が離れると首筋にキスをされて、服の中に手が入る。
昨晩結婚をする事を報告した後、最後まではしないという条件で少しだけ先に進んでしまった。
エドの得意な口実としては今から予習と練習との事だけど…
エドに触られたり、見られたりするのは…ドキドキして恥ずかしくて…昨日もあまりの恥ずかしさに少ししか出来なかった。