火の力を持つ国王様は愛も熱い
コンコンッ
ローレンス様の隣りにあるお部屋の前に着くとローレンス様はお部屋をノックした。
「リリィ姫、エマ連れてきたよ」
「…ローレンス様は何処か行ってください」
「分かった…今は行くけど後で話させて。エマ、頼んだよ」
「はい…」
ローレンス様は落ち込んだ表情を浮かべてで自室へと戻って行った。
すると、リリィ姫様がお部屋から出てきた。
「リリィ姫様、本日は宜しくお願い致します」
「宜しくお願いします…って、あれ?どうしてまだ使用人の服着てるのですか?エドワード王様とご婚約結ばれたのに」
「正式に結婚するまで今まで通り専属メイドとしてお仕事させて頂くので」
「そうなんだ…ねぇ!お城の中歩くから着替えてみたんだけど、どの靴が良いか一緒に選んでくださらない?」
「はい、喜んで」
リリィ姫様のお部屋に入らせて頂くと、気分が上がるようなとても可愛いお部屋だった。
「お部屋の中とても可愛いですね」
「へへ…でしょー?気に入ってるの!エマさんのお部屋にも今度遊びに伺わせてください」
「えっと…私のお部屋は無くて、エドワード王様のお部屋で寝泊まりさせて頂いてます」
「……エッ!?あーっ!わかった!エドワード王様、エマさんにメロメロだって聞いたからそうやってエマさんの事独占してるんだ!エマさんお嫁さんになるんだし、自室欲しいって言って用意してもらうといいです!」
「そんなっ…私は小さな頃からお城に住まわせて頂いて、学校にも通わせて頂いたのでそれだけで充分ですよ…それに、エドワード王様と一緒にいられて幸せです」
「エマさん謙虚だぁ…大人の女性で羨ましいです…私も早く大人の女性になりたいなぁ」
リリィ姫様はそう言いながら靴を並べた。