あなたを憎んでいる…でも、どうしようもなく愛してる
「桜ちゃん、僕が何も知らないと思っているの?」
「…っえ?」
鳴海は私を見ながらクスクスと笑い始めた。
「これから、迎えに来てくれる男性も分かっているよ。…神宮寺社長だろ?」
「鳴海さん!なぜ、知っているのですか?」
すると、間もなくして鳴海は入り口から入って来る悠斗さんを指差した。
考えて見れば、この店は会社からそう遠くない。
「あ~あぁ、時間切れかな…でも、言っておくけど、僕は本気で君が気に入ったよ。諦めないからね。」
ちょうど、鳴海が話し終わったとき、悠斗さんがテーブルの横に到着した。