【完結】恋の恋愛包囲網〜刑事編〜
「そうね。 でも一織くんなら、きっと無事に帰ってきてくれるわよ」
如月さんはおにぎりを食べながら、そう言ってくれる。
「そうだと、いいですけど」
「きっと大丈夫よ、彼なら」
如月さんの言葉は、いつも温かくてホッとする。
「はい。……一織がいなくて寂しいけど、なんとか頑張れそうです」
「そう? よかったわ」
「ありがとうございます、如月さん」
私は如月さんは、そのまま他愛もない話をしながらお昼を食べた。
「お疲れ様でした。お先に失礼します」
「お疲れ様〜。気を付けてね」
「ありがとうございます」
受付の仕事を終えた私は、近くのスーパーで買い物をしてから自宅へと帰った。
「ただいまぁ」
洗濯物を取り込んでから、夕飯の支度をする。 いつもは二人なのに、ここ何日は一人で夕飯を食べている。
いつも目の前に一織がいるから、いないと本当に寂しい。
「一織、ちゃんとご飯食べてるかな……」
一織は一人で住んでいた時、あまり自炊をしなかった。 でも私がご飯を作った時、一織は嬉しそうに食べてくれた。
野菜が苦手な一織は、ほとんど食べなかったけど、私の作った料理なら野菜も食べてくれた。