【完結】恋の恋愛包囲網〜刑事編〜


 一織はちょっとだけ、照れ臭そうだった。

「うん、似合ってる」

「……そこまで言うなら、これ買うか」

 そう言いながら、一織はレジへと向かっていく。

「いいね。新しい一織の誕生だ」

「新しい俺ねぇ……」

 一織はネクタイ本当に似合う人だから、なんでも似合う気がする。

「ありがとうございました〜」

 会計を済ませた一織と、再び店の外へ出る。

「いいネクタイ、買えて良かったね」

「そうだな。 たまにはいいかもな、ああいうのも」

「明日から付けていけば?」

 なんて会話をしながら、私たちはアウトレット内を歩いていく。

「なんか、デートっぽいな」

「デートっぽいじゃなくて、デートでしょ」

 なんて一織に言ったけど、一織とこうしてデート出来るのは嬉しい。
 最近はあまりデートというデートもしてなかったから、本当に嬉しいんだ。
 
「連れてきてくれて、ありがとうね一織」

「まあ、たまにはな」

 一織は照れ臭そうだけど、一織と同じ気持ちなのは嬉しい。

「一織、雑貨屋さん見ていい?」

「ああ、いいぞ」

 大好きな雑貨屋を見るのも、私の趣味の一つ。
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