【完結】恋の恋愛包囲網〜刑事編〜


 来栖さんはそう言っていた。

「一度やっちまったものは取り消せねぇけど、アイツ反省してるみたいだし、これからは真っ当に生きると信じるか」

「……ですね」

 来栖さんという人は、本当に心強い存在だ。来栖さんがいるだけで、安心感を覚える。

「一織、お前はこれからも大切な人のために、ちゃんと働けよ。……大切な人を守れる、強い刑事になれ」

「はい。 ありがとうございます」

「あ、そうそう。聞いたぞ、お前結婚するんだって?」

 来栖さんからそう問いかけられ、俺は「はい」と答えた。
 あの後、食事をしたレストランで、俺は麻衣にプロポーズをしたんだ。 麻衣はすんなりと、そのプロポーズを受け入れてくれた。

「おめでとう、一織。 幸せになれよ」

 来栖さんが、俺の肩を叩いてくれる。

「ありがとうございます。 後、麻衣が今妊娠してるんです」

「何だ、腹に子供もいるのか」

「はい」

 実はプロポーズをした数日後に、麻衣の妊娠も発覚したのだった。 麻衣の妊娠を聞いた時、とても嬉しかった。
 俺は父親になるのかと思うと、嬉しい反面、もっと頑張らないとと思い知らされた。
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