少女端末
春の章
「彼女」は、別格だった。
4月。学校の高等部へ進学した私は、「彼女」と同じクラスになった。
私の名前は夜江子(ヤエコ)。
中高一貫の女子校に通っている。
「彼女」は名前を歴(レキ)という。
歴史の歴という文字を名前に使うだけでも珍しいのに、女の子の名前としてはかなり変わっている。
歴の顔を知ったのは中等部の3年だった。
美人で大人っぽい彼女を初めて見たときは、視線が釘付けになった。
一部の同級生から「歴さま」と呼ばれる彼女は、他の子たちとどこか違う。
美しさとかスタイルの良さとかだけではなくて、ものすごい存在感があった。
私は高校生になるからといって、何か特別なことを期待しているわけではなかった。
なのに彼女と同じクラスになったというだけで、緊張なのか期待なのか・・・私をどきどきさせるものが一気に心に押し寄せていた。
4月。学校の高等部へ進学した私は、「彼女」と同じクラスになった。
私の名前は夜江子(ヤエコ)。
中高一貫の女子校に通っている。
「彼女」は名前を歴(レキ)という。
歴史の歴という文字を名前に使うだけでも珍しいのに、女の子の名前としてはかなり変わっている。
歴の顔を知ったのは中等部の3年だった。
美人で大人っぽい彼女を初めて見たときは、視線が釘付けになった。
一部の同級生から「歴さま」と呼ばれる彼女は、他の子たちとどこか違う。
美しさとかスタイルの良さとかだけではなくて、ものすごい存在感があった。
私は高校生になるからといって、何か特別なことを期待しているわけではなかった。
なのに彼女と同じクラスになったというだけで、緊張なのか期待なのか・・・私をどきどきさせるものが一気に心に押し寄せていた。