少女端末

別格

高等部の入学式当日。

クラス発表の張り紙を見て教室へ向かった。

同じクラスに友人が何人かいるのを知って安心した。

教室のドアを開けた。

私は来るのが早い方だったらしく、まだ教室の中に人はまばらだった。

「おはよう」というべきか迷っていると、教室の真ん中辺りの列、一番前の席に座っていた生徒が私を見た。

それが「彼女」―――歴(レキ)だった。

私はドキリとした。

美しい彼女。

色白の肌。大きなアーモンド形の瞳。

つややかな髪は、襟足からサイドにかけて長くなっている前下がりのボブヘアー。

さらりとした前髪はななめに流している。


「おはよう。」


歴が言った。

まさか「彼女」の方から私に挨拶するなんて・・・。

驚きと喜びと緊張と・・・私は一体どんな顔をしていただろう。


「あ、お、おはよう・・・。」


心臓がすごい音を立てていた。
















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