義理の弟と拗らせ中。
か、かっこいい。
思わず尊敬の眼差しを送っていると、由宇が間に入ってきた。

「姉ちゃん、黒澤さんに惚れないでよ。」

「大丈夫だよ。私は由宇ひと筋だから！」

「そっか。」

由宇は一安心した様子だ。

「2人ともあいかわらずですね。車で家まで送っていきます。」

と家まで送ってくれた。
本当に感謝しかない。まぁ、由宇は交通機関を使わない方がいいだろう。特に今日は。

家に帰ると、予約していた雑誌が届いていた。
ウキウキワクワクしながら読んでいると、

「あーあ、本物がここにいるのになぁ。」

と私の肩にもたれかかってくる。

雑誌の由宇はどれも無表情で、笑った顔が1枚もない。

由宇はクール系モデルとして活躍しているのだ。本当、私の肩にもたれかかって拗ねている人と同一人物とは思えない。
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