貴方の残り香〜君の香りを狂おしいほど求め、恋しく苦しい〜
話し合う
あの日以降、真梨子は自分が少しだけ変わったような気がしていた。
思いがけない人たちが、私を心配してくれている。自分の味方になってくれる人がいるというだけで、こんなにも気持ちが強くなれると気付かされた。
そして譲は私が"女"であることを、改めて教えてくれた。彼のおかげで、少しだけど自信を取り戻せたの。前に進むための勇気をもらえた。まだ諦めるには早い。
早めに目を覚ました真梨子は、隣で眠る晃の姿を見て驚く。昨日が帰る日だったのを忘れていた。まぁどうせ外で食べてから帰って来ただろうし、とりあえず寝かせておこう。そして目覚まし時計のスイッチを切った。
部屋着に着替えて寝室を出る。カレンダーに目をやると休診の文字が見え、真梨子は思わずため息をついた。
今日は晃が一日家にいるのね……そう思うと気分が沈んだ。テレビは報道番組だけ、音楽は静かな曲のみ……せっかくの休みなのに、息が詰まりそうだった。せめて二人で外出でもすれば気も紛れるが、晃は家にいることを選ぶに違いない。
ただそういう意味では、話し合いをするのにはちょうど良いのかもしれない。
思いがけない人たちが、私を心配してくれている。自分の味方になってくれる人がいるというだけで、こんなにも気持ちが強くなれると気付かされた。
そして譲は私が"女"であることを、改めて教えてくれた。彼のおかげで、少しだけど自信を取り戻せたの。前に進むための勇気をもらえた。まだ諦めるには早い。
早めに目を覚ました真梨子は、隣で眠る晃の姿を見て驚く。昨日が帰る日だったのを忘れていた。まぁどうせ外で食べてから帰って来ただろうし、とりあえず寝かせておこう。そして目覚まし時計のスイッチを切った。
部屋着に着替えて寝室を出る。カレンダーに目をやると休診の文字が見え、真梨子は思わずため息をついた。
今日は晃が一日家にいるのね……そう思うと気分が沈んだ。テレビは報道番組だけ、音楽は静かな曲のみ……せっかくの休みなのに、息が詰まりそうだった。せめて二人で外出でもすれば気も紛れるが、晃は家にいることを選ぶに違いない。
ただそういう意味では、話し合いをするのにはちょうど良いのかもしれない。