もう一度君に、
中学生活2日目、
先輩たちがクラブ紹介を行ってくれた。
文化系から体育会系のクラブ。
実績の紹介から活動の報告、中には寸劇をしてくれるところもあり、あっという間に過ぎた。
実はクラブ紹介が行われるまで私の心の中ではすでに一択に絞られていた。
『水泳部』
私は幼稚園の頃から水泳を習い、泳ぐことが好きで、小学校でもタイムも早く綺麗だとよく言われていた。だから、中学では絶対に水泳部に入りたいと思っていた。
しかしこの中学には水泳部ははないそうだ。
水泳部に入ると決意してたものだから今更何部に入るかなんて考えられなかった。
「おまえ、何部に入るつもりなんだ?」
よっしーが聞きに来た。
「まだ悩み中。そういうよっしーはどうなの?」
「俺は野球かサッカーだな。今日は放課後立井に誘われてクラブ見学に行くんだよ。
お前も行くか?」
「なんで私が男子限定のクラブに行くのよ。馬鹿じゃないの」
「えー。坂橋さんも歓迎するよ?」
「立井くん。からかうのはやめてくださいね」