もう一度君に、

クラブ届けと反省文を先生に提出し、正式に陸上部へ入部となった。



陸上部の練習は朝練と放課後練習があり、最初のうちは体が追いつかず体調を崩すことも少なくはなかった。

2週間が経ち、ようやくこの生活にも慣れ始めた頃、テスト期間が始まろうとしていた。


「紗奈、陸上部楽しい?」


晩御飯中に母が聞いてきた。


「楽しいよ。先輩も優しいし、新しい友達も沢山できたよ」


「それは良かったけど、もうすぐ中間テストが始まるわよ。
クラブに力を入れるのはいいけど、成績悪くなるようならクラブはやめてもらうからね。」


「わかってるよ…」


私は母に、勉強と部活の両立を約束に陸上部の入部を許可してもらっていた。



テスト期間1週間前は部活は禁止となり、変わりに塾に毎日通う日々が続いた。
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