西園寺先生は紡木さんに触れたい
「西園寺先生が休みとか、今日来た意味ないよね〜ウチら。」
「ホント、それな!風邪引いたんでしょ?めっちゃ心配〜。」
先生が休み?
風邪?
先生、一人暮らしだよね…?
大丈夫なのかな…。
紡木は一緒にいたクラスメイトに「ごめん、先行ってて!」と声を掛けると、段ボールを廊下の壁に立てかけてポケットから携帯を出した。
メッセージアプリを開くと『普通の人間』とのトークルームを開いた。
『先生、風邪引いたって聞きました。大丈夫ですか?お見舞い、行ってもいいですか?』
紡木は勢いに任せてそう打つとメッセージを送信して携帯をポケットに突っ込んだ。
そして段ボールを持ってゴミ捨て場へと向かった。