西園寺先生は紡木さんに触れたい
「僕だけが見ていたい、僕だけが触れていたい、かあ。」
「理解してもらえました?」
「うん、何となくだけど…でも、これって…。」
西園寺はまじまじと紡木を見つめて、考えた。
女子生徒たちは、ちょっとめんどくさい時もあるけれど大切な生徒だ。
勿論卒業後はそれぞれ自分が思う道に進んで幸せになって欲しい。
そのためなら教師として精一杯尽力するつもりだ。
でも触れたい、触れられたい、僕だけを見ていてほしい、僕だけが見ていたい。
そんな気持ちは一切ない。
ただ、目の前にいる紡木さんを除いて。
紡木さんに触れたい、僕だけを見ていてほしいし、僕だけが見ていたい。
それって、