囚われた花は、今日も愛でられる
豪華な天蓋付きのベッドに、天井からぶら下がっているシャンデリア、ピンクで統一された可愛らしい部屋に、手足がスラリとした高身長の女性がソファに腰掛けている。部屋の雰囲気に合わせ、女性もフリルやレースのたくさんついたロリータ服を着ているのだが、彼女の表情は暗い。
彼女ーーー桜庭萌花(さくらばもか)が身動きを取るたびに、足首につけられたこの部屋に不釣り合いな鎖が音を立てる。頑丈なそれは、決して外れることなく萌花をこの場所に縛り付けている。そう、萌花は今囚われの身なのだ。
この可愛らしい部屋には、時間を把握するための時計も、外を見るための窓も、外の情報を知ることができるテレビやスマホも、今が何日なのかを知るためのカレンダーすらない。
可愛いものや綺麗なものだけで作り上げられたこの小さな世界で暮らしているのは、萌花と彼女をここに監禁した一人の男性だけだ。二人以外は決して足を踏み入れることはなく、「ここは二人だけの楽園なんだよ」と前に男性が話していた。
彼女ーーー桜庭萌花(さくらばもか)が身動きを取るたびに、足首につけられたこの部屋に不釣り合いな鎖が音を立てる。頑丈なそれは、決して外れることなく萌花をこの場所に縛り付けている。そう、萌花は今囚われの身なのだ。
この可愛らしい部屋には、時間を把握するための時計も、外を見るための窓も、外の情報を知ることができるテレビやスマホも、今が何日なのかを知るためのカレンダーすらない。
可愛いものや綺麗なものだけで作り上げられたこの小さな世界で暮らしているのは、萌花と彼女をここに監禁した一人の男性だけだ。二人以外は決して足を踏み入れることはなく、「ここは二人だけの楽園なんだよ」と前に男性が話していた。
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