囚われた花は、今日も愛でられる
「萌花ちゃんを初めて見たのは、雑誌の中じゃない。カフェでアルバイトをしている君の笑顔を見て、僕のものにしたいって思ったんだ。でも、俳優という立場の僕が急に近付けば、スキャンダルがほしい頭のおかしい取材班たちに君が追い回されることになる。それは嫌だ。萌花ちゃんを独り占めしていいのは、僕だけなんだ。だから君をスカウトするよう、マネージャーに頼んだんだよ」
だから今、こうやって二人きりでいられる。そう微笑みながら話す和馬に対し、萌花の中で和馬に対する憧れや想いが一瞬で消えていってしまう。目の前にいる男がただ怖い。逃げ出したい。それしか頭にはなかった。
「……こんなことをしたら、警察に逮捕されますよ?私、誰にも言いません!だから家に帰して……」
そう懇願する萌花に対し、和馬は残酷なことを告げる。
「萌花ちゃん、君は変装する時に僕の家まで来てくれたよね?その時に教えたルート、防犯カメラとかついてないんだ。マンションのカメラは故障中で、遊園地に行った僕たちは変装をしているから誰にも気付かれていない。……ねえ、この意味がわかる?」
だから今、こうやって二人きりでいられる。そう微笑みながら話す和馬に対し、萌花の中で和馬に対する憧れや想いが一瞬で消えていってしまう。目の前にいる男がただ怖い。逃げ出したい。それしか頭にはなかった。
「……こんなことをしたら、警察に逮捕されますよ?私、誰にも言いません!だから家に帰して……」
そう懇願する萌花に対し、和馬は残酷なことを告げる。
「萌花ちゃん、君は変装する時に僕の家まで来てくれたよね?その時に教えたルート、防犯カメラとかついてないんだ。マンションのカメラは故障中で、遊園地に行った僕たちは変装をしているから誰にも気付かれていない。……ねえ、この意味がわかる?」