囚われた花は、今日も愛でられる
いきなり萌花の口の中には和馬の舌が押し込められ、和馬の好きなように口腔内をいじられていく。監禁されてから、キスなど当たり前のようにされているのだが、萌花は未だに慣れることがなく、頬を涙が伝う。

「家に帰りたいなんて言う悪い子は、ちゃんとお仕置き必要だよね?」

お仕置きされるの何回目かな、と言いながら和馬の手によって萌花の着ている服が脱がされていく。

「やっ……!」

抵抗する萌花の手は後ろに回され、紐か何かできつく縛られてしまう。満足そうに微笑んで続きを再開する和馬に萌花は苛立ちを感じ、彼を思い切り睨み付けた。

「いつまでもあなたの思い通りになんてなるはずない!警察がいつか絶対ここに来て、私を助けてくれるから」

「その未来がやって来るといいね」

和馬は楽しそうに笑い、再び萌花の唇を奪っていく。キスに翻弄されながら、萌花はどうしてこうなったのだろうと頭の隅で考える。

東京に行かなかったら、スカウトを断っていれば、和馬に話しかけられた時に喜ばなければ、考えれば考えるほど後悔が押し寄せるも、時すでに遅し。
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