千早くんは、容赦が無い
あんなかっこいい人が私の彼氏だなんて。
私は一生分の運を使い切っちゃったんじゃないだろうか。
そう思えてしまうくらい、幸せだった。
ふふ、明日から千早くんとたくさん楽しいことを一緒にするんだ。
あー、楽しみだなあ。
なんて、幸福感に浸りながらひとり家路についている私だったけれど。
『だから「ちぇりー」のことが。好きだから、付き合ってよ』
初めて会った時に私に言ってくれたこの言葉がふと思い出された。
そしてその瞬間、私はぴたりと足を止める。
私はとんでもないことを忘れていたんだ。
どうして今まで、こんな重大なことを忘れていたんだろう。
いくら千早くんの過去やら自分の気持ちやらで頭がいっぱいだったとはいえ、絶対に忘れちゃいけないことなのに。
千早くんが好きになったのは『ちぇりー』。
だけどそれは本当は桜子のことで、私は桜子のふりをして『ちぇりー』と名乗っていたに過ぎない。
桜子は、「亜澄に一目ぼれしたんでしょ!」と言ってくれてはいたけれど……。
やっぱり私にはどうしてもそうは思えなくって。
私は一生分の運を使い切っちゃったんじゃないだろうか。
そう思えてしまうくらい、幸せだった。
ふふ、明日から千早くんとたくさん楽しいことを一緒にするんだ。
あー、楽しみだなあ。
なんて、幸福感に浸りながらひとり家路についている私だったけれど。
『だから「ちぇりー」のことが。好きだから、付き合ってよ』
初めて会った時に私に言ってくれたこの言葉がふと思い出された。
そしてその瞬間、私はぴたりと足を止める。
私はとんでもないことを忘れていたんだ。
どうして今まで、こんな重大なことを忘れていたんだろう。
いくら千早くんの過去やら自分の気持ちやらで頭がいっぱいだったとはいえ、絶対に忘れちゃいけないことなのに。
千早くんが好きになったのは『ちぇりー』。
だけどそれは本当は桜子のことで、私は桜子のふりをして『ちぇりー』と名乗っていたに過ぎない。
桜子は、「亜澄に一目ぼれしたんでしょ!」と言ってくれてはいたけれど……。
やっぱり私にはどうしてもそうは思えなくって。