千早くんは、容赦が無い
嘘をつくのだって苦手だし、そんな私にとって桜子からの今回の指令は達成困難なミッションに思えた。
だから、渋る私だったけれど。
「ね、お願い! 今日だけだからさっ。今度ケーキ奢るから! お願いします亜澄さま!」
「ケーキ……」
ケーキ奢るという言葉に心惹かれたのと、桜子が必死に懇願する様子に私は心を動かされてしまう。
「……わ、分かったよ。今回だけね」
渋々了承する私。
すると桜子は瞳をパッと輝かせた。
「きゃー! ありがとうありがとう! 亜澄さま! よろしくお願いしますっ」
「もう、調子いいんだから~。でも、私桜子のふりをする自信ないよ……。『セン』くんにバレたらごめんね」
「まあ、そうなったら仕方ないけどさ。ちょっと話したら『用事ができた』とか行って帰っちゃっていいから! きっとそれならバレないよ」
「うん……。そうするよ」
そんな風に話が一段落したら、ちょうど学校に着いた。
陸にさっきの話の続きを聞こうと思ったけれど、すぐに朝のホームルーム開始を知らせるチャイムが鳴ってしまう。
だから、渋る私だったけれど。
「ね、お願い! 今日だけだからさっ。今度ケーキ奢るから! お願いします亜澄さま!」
「ケーキ……」
ケーキ奢るという言葉に心惹かれたのと、桜子が必死に懇願する様子に私は心を動かされてしまう。
「……わ、分かったよ。今回だけね」
渋々了承する私。
すると桜子は瞳をパッと輝かせた。
「きゃー! ありがとうありがとう! 亜澄さま! よろしくお願いしますっ」
「もう、調子いいんだから~。でも、私桜子のふりをする自信ないよ……。『セン』くんにバレたらごめんね」
「まあ、そうなったら仕方ないけどさ。ちょっと話したら『用事ができた』とか行って帰っちゃっていいから! きっとそれならバレないよ」
「うん……。そうするよ」
そんな風に話が一段落したら、ちょうど学校に着いた。
陸にさっきの話の続きを聞こうと思ったけれど、すぐに朝のホームルーム開始を知らせるチャイムが鳴ってしまう。