千早くんは、容赦が無い
 確かに、「ちぇりー」のふりをしているかどうかはあまり考えずに、新しくできた友達だと思えば自然にやり取りができる気がした。

「分かった。あまり深く考えないで『セン』くんと交流してみるよ」

『うん、そうしなよっ。この後「アオハル」のアカウント送るね!』

 そんな風な話をして、私と桜子は電話を終えた。

 すぐに「ちぇりー」の「アオハル」のアカウントがメッセで送られてきた。

 私は急いで「アオハル」をスマホにインストールし、ログインをしてみる。

 ユーザー名はちぇりーでさくらんぼのアイコンになっていた。

 えっと、確か履歴に「セン」くんとのやり取りがあるって桜子は言っていたっけ……。

 履歴を確認すると、「セン」くんのアイコンが見えた。

 綺麗な青空の写真で、イケメンはアイコンまで爽やかなんだなあって、なんだか感心してしまう。

 過去のやり取りを確認すると、桜子の言っていた通り無難なやり取りしかしていなかった。

 うーん……。

 確かにこの会話の中には、「ちぇりー」を「セン」くんが好きになるきっかけはなさそうだけど……。

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