千早くんは、容赦が無い
数字を見るのは小学校の時からあまり好きじゃない。
「そうなの? もし亜澄が良ければ、今度わかんないとこ教えようか?」
「えっ、いいの!? ぜひお願いしたい!」
千早くんなら、優しく分かりやすく教えてくれそう!
次のテストも数学の勉強が大変そうだなあと思っていた私にとっては願ってもいない言葉だ。
私は前のめりになって言うと、千早くんはなぜか嬉しそうに笑う。
「おー、もちろん。かわいい亜澄に頼られるの、いい気分」
「えっ……そ、そっか」
また「かわいい」って……。
そんなこと言われ慣れていない私は、いちいち戸惑ってしまう。
恋愛下手な私にとってその一言は、千早くんに対して容赦のなさすら覚えてしまうくらい、強烈だ。
だけど千早くんは軽く言ってるんだろうなあ……。
「そ、そういえば千早くんって部活入っていないんだね」
別の話題に変えたくなった私は、そう言った。
運動部ならば今日も練習があるはずだから、放課後一緒に帰るなんて無理だろう。
サッカー部の陸は、いつも遅くまで練習しているからこの時間に下校をしている姿なんて見たことが無い。
「そうなの? もし亜澄が良ければ、今度わかんないとこ教えようか?」
「えっ、いいの!? ぜひお願いしたい!」
千早くんなら、優しく分かりやすく教えてくれそう!
次のテストも数学の勉強が大変そうだなあと思っていた私にとっては願ってもいない言葉だ。
私は前のめりになって言うと、千早くんはなぜか嬉しそうに笑う。
「おー、もちろん。かわいい亜澄に頼られるの、いい気分」
「えっ……そ、そっか」
また「かわいい」って……。
そんなこと言われ慣れていない私は、いちいち戸惑ってしまう。
恋愛下手な私にとってその一言は、千早くんに対して容赦のなさすら覚えてしまうくらい、強烈だ。
だけど千早くんは軽く言ってるんだろうなあ……。
「そ、そういえば千早くんって部活入っていないんだね」
別の話題に変えたくなった私は、そう言った。
運動部ならば今日も練習があるはずだから、放課後一緒に帰るなんて無理だろう。
サッカー部の陸は、いつも遅くまで練習しているからこの時間に下校をしている姿なんて見たことが無い。