千早くんは、容赦が無い
有意義な趣味だなんて、同世代の男の子には初めて言われた。
「そうそう! お世話して花や実ができた時に思うんだ、私が育てました!みたいなさ」
弾んだ声で私が答えると、千早くんはうんうんと頷いてくれる。
「自分が育てた野菜や果物食べるのって、すげーおいしく感じそう。だからやっぱ俺が育てるとしたら最終的には食べられるやつがいいなー。俺は花より団子だわ」
「あはは。プランターでできる野菜は家でもよく植えてるよ! 実は学校の園芸担当の三沢先生とは仲が良くて、学校の花壇の手入れもたまにお願いされてやってるんだー」
「あっ、花壇っていつもなんかがきれいに植えてあるよな」
「えっ、千早くん花壇見てくれてるんだ」
昇降口の前に花壇は広がっているけれど、ほとんどの生徒は素通りして目には止めていないと思う。
桜子や陸だって、前に話題に出した時花壇が今どういう状況なのかなんて、全然把握していなかった。
だから、「いつもなんかがきれいに植えてあるよな」と言う千早くんの言葉が、とても意外だった。
「そうそう! お世話して花や実ができた時に思うんだ、私が育てました!みたいなさ」
弾んだ声で私が答えると、千早くんはうんうんと頷いてくれる。
「自分が育てた野菜や果物食べるのって、すげーおいしく感じそう。だからやっぱ俺が育てるとしたら最終的には食べられるやつがいいなー。俺は花より団子だわ」
「あはは。プランターでできる野菜は家でもよく植えてるよ! 実は学校の園芸担当の三沢先生とは仲が良くて、学校の花壇の手入れもたまにお願いされてやってるんだー」
「あっ、花壇っていつもなんかがきれいに植えてあるよな」
「えっ、千早くん花壇見てくれてるんだ」
昇降口の前に花壇は広がっているけれど、ほとんどの生徒は素通りして目には止めていないと思う。
桜子や陸だって、前に話題に出した時花壇が今どういう状況なのかなんて、全然把握していなかった。
だから、「いつもなんかがきれいに植えてあるよな」と言う千早くんの言葉が、とても意外だった。