千早くんは、容赦が無い
「よし、じゃあ頼んだぞ! 撒き終ったら肥料の袋はその辺に置いておいてくれればいいから! あ、あと脇芽もついでに摘んでおいてくれっ。じゃっ!」
三沢先生は私に断り文句を言う隙を与えず、ダッシュで校舎へと入って行ってしまった。
私はいつも先生の頼みを二つ返事で聞いちゃってるからなあ……。
私が断ることを先生はまったく想定していなかったのだろう。
だけど、今日は千早くんと一緒に帰るっていう約束があったのになあ。
しかし頼まれっぱなしで無断で帰るわけにはいかない。
千早くんが来る前に、肥料を撒くのと脇芽を摘むのを、さっさと終わらせてしまおう。
そう意気込んで、私は作業を開始した。
だけど、肥料を撒き終った時だった。
「あれ、亜澄? 花壇の中で何してんの?」
「あっ、千早くん……」
脇芽を摘む前に、千早くんが来てしまった。
「花壇の前で千早くんを待っていたら、三沢先生にお手入れを頼まれちゃって……。あの、だから先帰っててもいいよ」
さっきは千早くんが来る前に終わらせちゃおうと思ったけれど、ミニトマトの苗を見たらかなりの数の脇芽があるようだった。
三沢先生は私に断り文句を言う隙を与えず、ダッシュで校舎へと入って行ってしまった。
私はいつも先生の頼みを二つ返事で聞いちゃってるからなあ……。
私が断ることを先生はまったく想定していなかったのだろう。
だけど、今日は千早くんと一緒に帰るっていう約束があったのになあ。
しかし頼まれっぱなしで無断で帰るわけにはいかない。
千早くんが来る前に、肥料を撒くのと脇芽を摘むのを、さっさと終わらせてしまおう。
そう意気込んで、私は作業を開始した。
だけど、肥料を撒き終った時だった。
「あれ、亜澄? 花壇の中で何してんの?」
「あっ、千早くん……」
脇芽を摘む前に、千早くんが来てしまった。
「花壇の前で千早くんを待っていたら、三沢先生にお手入れを頼まれちゃって……。あの、だから先帰っててもいいよ」
さっきは千早くんが来る前に終わらせちゃおうと思ったけれど、ミニトマトの苗を見たらかなりの数の脇芽があるようだった。