孤独と孤高にサヨナラを
後編
私の祖父は北園信介。
職業はプロ棋士。
私が中学生のときに引退を発表し、今では縁側でのんびりお茶をすすっているただのお爺ちゃん。
そんな祖父に私は幼少期から将棋を教えてもらっていた。
祖父は孫の私と将棋ができるのが嬉しかったのか私をよく褒めた。
「本当に蓮月ちゃんは筋がええのぉ」
多分祖父の一人息子であるお父さんが全く将棋に興味を持ってなかったから、孫である私が将棋に興味を持ったのが嬉しくてしかたがなかったんだと思う。
だからこそその言葉を小さい頃の私は鵜呑みにしてしまった。
同年代に負けなしだったのも本当だった。
でも今、目の前にいる彼に負けてから全て変えた。
「最悪だった。 一度も負けたことなかったのに、名前も知らない無名の男に負けたの。 これがどれだけ悔しかったか分かる? だから全部やめたの。 親に頼るのも、同級生と仲良しこよしをやるのも」
そして、私は。
「孤独になったの」
職業はプロ棋士。
私が中学生のときに引退を発表し、今では縁側でのんびりお茶をすすっているただのお爺ちゃん。
そんな祖父に私は幼少期から将棋を教えてもらっていた。
祖父は孫の私と将棋ができるのが嬉しかったのか私をよく褒めた。
「本当に蓮月ちゃんは筋がええのぉ」
多分祖父の一人息子であるお父さんが全く将棋に興味を持ってなかったから、孫である私が将棋に興味を持ったのが嬉しくてしかたがなかったんだと思う。
だからこそその言葉を小さい頃の私は鵜呑みにしてしまった。
同年代に負けなしだったのも本当だった。
でも今、目の前にいる彼に負けてから全て変えた。
「最悪だった。 一度も負けたことなかったのに、名前も知らない無名の男に負けたの。 これがどれだけ悔しかったか分かる? だから全部やめたの。 親に頼るのも、同級生と仲良しこよしをやるのも」
そして、私は。
「孤独になったの」