孤独と孤高にサヨナラを
「でもしょうがないんじゃね?」
「何? 何か知ってんの?」
「俺の師匠と南がこの間の大会で対局したんだけどさ。 そんときに南と少し話したらしいんだわ」
「え、珍し。 アイツが会話したの!?」
「そう。 俺も珍しいって思ってさ、師匠に聞いたわけ」
「で、なんの話したんだよ」
「棋士になった理由」
「うわ、めっちゃ気になる! なんだって!?」
アイツが棋士になった理由?
気になる単語に私は耳をすませる。
「なるしかなかったから、だってさ」
「はぁ? 何ソレ」
「俺も思った。 でも師匠はその意味をしっててさ」
「意味なんかあんの? 普通に才能あるからって言われてるようなもんだろ?」
「じゃないんだって、ほら南ってさ棋士の世界に入る少し前に親が離婚したらしいんだよ」
「あ、なんか聞いたことあるかも。 それで西田先生の弟子入りをやめたんだろ? 確か金がないからって理由で」
離婚?
「アイツは母親に引き取られたみたいだけど、アイツの母親専業主婦だったからなぁ」
「そうそう。 確か慰謝料は貰えたけど今生きるので必死って噂だったな」
「だから師匠が言ったんだよ”母親を救うために棋士になってお金を稼ぐしか方法がなかったんじゃないか”って」
「あー…。 なるほどな」
「何? 何か知ってんの?」
「俺の師匠と南がこの間の大会で対局したんだけどさ。 そんときに南と少し話したらしいんだわ」
「え、珍し。 アイツが会話したの!?」
「そう。 俺も珍しいって思ってさ、師匠に聞いたわけ」
「で、なんの話したんだよ」
「棋士になった理由」
「うわ、めっちゃ気になる! なんだって!?」
アイツが棋士になった理由?
気になる単語に私は耳をすませる。
「なるしかなかったから、だってさ」
「はぁ? 何ソレ」
「俺も思った。 でも師匠はその意味をしっててさ」
「意味なんかあんの? 普通に才能あるからって言われてるようなもんだろ?」
「じゃないんだって、ほら南ってさ棋士の世界に入る少し前に親が離婚したらしいんだよ」
「あ、なんか聞いたことあるかも。 それで西田先生の弟子入りをやめたんだろ? 確か金がないからって理由で」
離婚?
「アイツは母親に引き取られたみたいだけど、アイツの母親専業主婦だったからなぁ」
「そうそう。 確か慰謝料は貰えたけど今生きるので必死って噂だったな」
「だから師匠が言ったんだよ”母親を救うために棋士になってお金を稼ぐしか方法がなかったんじゃないか”って」
「あー…。 なるほどな」