八千代くんのものになるまで、15秒
こ、梢と同じことを言われてしまった。
まぁでも本当のことだからいっか……
「今年の応援団はどんなことするんだろうね」
「去年はお祭りがコンセプトだったよね!」
はっぴを着て、大きい太鼓も用意されてて……
毎年迫力満点だから体育祭の楽しみの1つでもあるんだよね。
応援団は参加自由だからやろうと思えばやれるけど……私は今年も観客席で楽しみたいな。
でも、そっか、応援団……
八千代くんが応援団……絶対かっこいいよ。
かっこいいに決まってる。
そんな八千代くんの姿をさ、百合さんに見せるのはどうかな。
「っ八千代くん!」
ガタッと勢いよく席を立った私に、八千代くんは驚いたように肩を揺らした。
「応援団やるのはどうっ!?」
「……は?」