八千代くんのものになるまで、15秒
『八千代くん、応援団やるのはどうっ!?』
『……は?え、いや、俺はそういうのはいいよ……』
『え!八千代くん応援団に興味あるの!?なら参加用紙渡すからこっち来てよっ』
『え!や、だから俺は、』
『はやくはやく!今年参加者少なくて焦ってたから安心したー!』
だって、あの時私があぁ言ってしまったから、応援団員の皆さんに目をつけられてしまったというか……
無理やり、八千代くんを参加させることになってしまったというか。
「本当はやりたくなかったよね?私、余計なこと言っちゃったよね」
本番まで放課後は毎日練習みたいだったし、きっと大変だったよね?
そう言いながらチラリと隣にいる八千代くんに視線を移す。