八千代くんのものになるまで、15秒
*
「──じゃあこれで面談終わりな。次の奴教室で待ってると思うから呼んで来てくれ」
「ありがとうございました」
指導室の扉を閉め、ふぅと息を吐く。
進路のことと新しいクラスでのこと。
先生と色々話せたのは良かったけど少し疲れたな。
「えーと、次はー……後藤くんかな?」
面談って出席番号順だったよね。
私の次は確か後藤くんだ。
着いた教室の中へと入り、彼の姿を探す。