゚・*:Plesance Sinfonia:*゚・
◆享受の書◆
*キングダムA*
長い長い夢を見た。
それはまるで走馬灯のようで、自分は死ぬかもしれないとさえ思った。
しかしどこかで死なないという確信があった。
ぽっかりと空いた穴を沿うように、螺旋階段が奥へ奥へと続いている。
そこはまるで重力というものが無く奇妙な感覚がした。
階段を走り行くのはあの兎、Mr.ハニー。
『待って。行かないでよ。私のこと助けに来たんでしょ?』
アリスの発する声はまるで煙のように消えていく。
その声はハニーに届くことは無く、ひたすら二人の距離は遠のいていくだけだ。
アリスは走る。
階段を駆け抜け、深い穴を下へ下へと降りてゆく。
階段に沿って絵が飾られているのに気が付いた。
金の額縁に入れられた数々の絵画。
しかしよく見ればそれは―――。
『・・・小母さん?』
それはアリスの育ての親の顔だった。
先程まではハニーを追っていたせいで気付かなかったが、どれもアリスの知った顔ばかりだった。
アリスの小母、小父、その娘、それに学校の生徒。
そして・・・。
『ヴァネッサ・・・。』
すると突然ヴァネッサの絵が動き出し、口を開いた。
『あんた、親に愛されていなかったのね。』
そこで、目が覚めた。
それはまるで走馬灯のようで、自分は死ぬかもしれないとさえ思った。
しかしどこかで死なないという確信があった。
ぽっかりと空いた穴を沿うように、螺旋階段が奥へ奥へと続いている。
そこはまるで重力というものが無く奇妙な感覚がした。
階段を走り行くのはあの兎、Mr.ハニー。
『待って。行かないでよ。私のこと助けに来たんでしょ?』
アリスの発する声はまるで煙のように消えていく。
その声はハニーに届くことは無く、ひたすら二人の距離は遠のいていくだけだ。
アリスは走る。
階段を駆け抜け、深い穴を下へ下へと降りてゆく。
階段に沿って絵が飾られているのに気が付いた。
金の額縁に入れられた数々の絵画。
しかしよく見ればそれは―――。
『・・・小母さん?』
それはアリスの育ての親の顔だった。
先程まではハニーを追っていたせいで気付かなかったが、どれもアリスの知った顔ばかりだった。
アリスの小母、小父、その娘、それに学校の生徒。
そして・・・。
『ヴァネッサ・・・。』
すると突然ヴァネッサの絵が動き出し、口を開いた。
『あんた、親に愛されていなかったのね。』
そこで、目が覚めた。