゚・*:Plesance Sinfonia:*゚・
 食事の後、疲れているだろうからとハニーはすぐに部屋を出て行った。
何かあった時にはすぐに呼ぶようにといつものように念を押して。

こうしてアリスはプレザンスでの初めての夜を過ごすことになった。


天蓋付きの大きなベッド。
それはアリスが三人いても眠れそうなほどの大きさだった。

布団はフカフカで、ルビー・シティにいた頃とは比べ物にならなかった。


満足な衣・食・住を与えられ、アリスはすぐに眠りについた。





夢の中で、誰かが囁く―――。


遠く、遠くで、小鳥の囁くような声で。




『keuwap ym fofprings.
   ケゥワップ イム フォップリングス

y'm tiawing la she werto fo modwis fro yem.
イェム ティアウィング ラ シェ ウェルト フォ モッドウィス フロ イェム

sire fro plesance, sire fro tinesdy.
   サィレ フロ プレザンス、サィレ フロ タイネスディ

y'm tiawing.
   イェム ティアウィング

keuwap alice.
   ケゥワップ アリス』



聞いたことも無い言葉―――。

しかしそれはまるで記憶を呼び覚ますかのように、アリスの脳内へと刻み込まれる。


暗闇に響く声。
しかしそれが何者のものなのかはわからない。




アリスはゆっくりと目を覚ました。

カーテンの隙間から月明かりが見えた。
どうやらまだ夜のようだ。


しかし何か騒がしい気がする。

それに、妙な胸騒ぎを覚えた。



不安に駆られる中、ドアを開けてハニーが入って来た。





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