゚・*:Plesance Sinfonia:*゚・
リル・イニーネは苛立っていた。
どうしてあの娘は私の神経を逆撫でするのか。
例え好意でしているとして、リルには苛立ちと嫌悪の種でしかなかった。
あの薔薇の花もさしずめ侍女にでも摘ませたのだろう。
棘のある薔薇、それを摘むのならば指先は少なからず傷つく。
しかしエヴァの手は傷一つ無かった。
そんな花などいらない。
踏みつけて当然だとさえ思った。
リルはどうしてもこの国の女王になりたかった。
フェム国の権威を握りたかった。
もう理由さえ忘れてしまったが昔からそう願っていたのだ。
今、国の民はエヴァが女王になることを望んでいる者が殆どだ。
民の思い通りにはできない。
例え父と母が同じようなことを望んでいるとしても。
そう、だから憎らしいのだ。
あの娘が、妹が、憎くて憎くて堪らない。
できることならば刺し殺してしまいたい。
けれどそれはできない。
何としてでもこの国の頂上に立たなければならないのだ。
どうしてあの娘は私の神経を逆撫でするのか。
例え好意でしているとして、リルには苛立ちと嫌悪の種でしかなかった。
あの薔薇の花もさしずめ侍女にでも摘ませたのだろう。
棘のある薔薇、それを摘むのならば指先は少なからず傷つく。
しかしエヴァの手は傷一つ無かった。
そんな花などいらない。
踏みつけて当然だとさえ思った。
リルはどうしてもこの国の女王になりたかった。
フェム国の権威を握りたかった。
もう理由さえ忘れてしまったが昔からそう願っていたのだ。
今、国の民はエヴァが女王になることを望んでいる者が殆どだ。
民の思い通りにはできない。
例え父と母が同じようなことを望んでいるとしても。
そう、だから憎らしいのだ。
あの娘が、妹が、憎くて憎くて堪らない。
できることならば刺し殺してしまいたい。
けれどそれはできない。
何としてでもこの国の頂上に立たなければならないのだ。