花岡みやびの野望とそれに伴う隣人Aの葛藤。
「お前アレだろ、いっつも周平のこと見てる女」
須藤の第一印象は最悪だった。
ガチャ、とある日学校に行こうとドアを開けたら、隣のドアもガチャ、と開いて、そこから出てきたのが須藤だった。
同じ大学だってすぐに分かった。
うちの学校名が入ったジャージを着てたから。
でも全然須藤のことは知らなかったから、
軽く会釈をしてすぐに離れようとしたのに
「いっつもキモいって思ってたんだよなー、なんかジメジメした目でコッチ見てる女がいんなーって」
須藤はそうじゃないらしかった。
ジメジメって…
「そんな目で見てませんけど。あなた何者?」
「須藤隼人。サッカー部」
なるほど、橘くんと同じ部活か。…まさか私の趣味の橘くんウォッチングを見られていたとは!!!