花岡みやびの野望とそれに伴う隣人Aの葛藤。
「お前の声って、なんか……」
「…ん、なに…?」
首筋から撫でるように下った唇が
私の鎖骨あたりに、軽く歯をたてた。
「ぁっ…」
「っ、タチ悪…」
スッとニットの裾から入り込んできた手が、私のお腹を軽く撫でる。
「ぁ…、冷た…」
「…花岡は、熱いな…」
熱に浮かされているみたいだった。
私も
須藤も。
どんどん上がってきた手が、私のサビシー胸をブラの上から包む。
「や、そこは…」
「…んだよ」
「ちょ、やっぱむり…」
「俺のが無理だわアホか…」
無理なくせに
だったら何でこれ以上進めようとするんだろう。
「…花岡」
たぶん涙目になっている。
須藤の顔が滲んで見えるから。
須藤がゴク、と唾をのんだのが分かった。
「…俺、さ」
「ん…なに…」
「俺…お前の、こと」
ぎゅっ、と突然
須藤が私のささやかなソレを、鷲掴みにした。