花岡みやびの野望とそれに伴う隣人Aの葛藤。
「得??」
それは…
全く考えてなかった。
「みやびが嫌いだったら、そんなみやびの為にこんなこと協力すると思う?」
「…思わないけど。じゃあ何で?」
「決まってるじゃん。須藤隼人はみやびのことが好きだから♡」
キャアッ!と奇声をあげる紗良にフラリと目眩がした。
須藤が…好き?私を??
「いやぁ〜…ないわあ」
「何でそう言い切れるわけ?」
「だって、そんな素振り全くないもん。好きな子にはフツー優しくするでしょ?
私のことボロクソ言ってくんだもん、アイツ」
須藤が私に協力するのには、きっと何か別の理由があるんだ。
それが何かは知らないけど。
とりあえず難しいことを考えるのは苦手なので、今は目の前の焼肉定食を完食するのに集中することにした。